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    最後の楽園  2

     28, 2012 19:00
    私はその日、ノーベル賞を授与された。


    全人類からの賞賛を浴び、一人悦に入った。


    【当然の事だ…。】


    こんな快挙を成し遂げて、胸を張らぬ者はいまい。


    「先生!おめでとうございます。

    今回の受賞に関して一言お願いします。」


    レポーターたちが、一斉に碇の元に群がる。


    「ありがとうございます。
    今回このような、大逸れた賞を戴けましたのは、
    ひとえに関係者全ての皆様の御尽力のお陰です。
    心より感謝致します。」


    心にもない言葉だった。


    【私が、20年以上努力した結果だ】


    【人類全てが私に跪いて当然なのだ。】


    その後数年をかけ、人類全ての遺伝子治療が行われた。


    非常に高額な治療費が必要とされたが、大した問題ではない。


    今までは、例えば一億と云う金は、
    普通に返せる金額ではなかったが、
    今では寿命が尽きる事がないのだ。
    100年単位のローン返済が可能なのである。



    全人類の治療が終わった時、神の審判が人類に下った。



    それは、ある日突然始まった。


    いくつかの段階があったが、

    まず人類を混乱に陥れたのは、
    急激な性欲の減退、そして喪失だった。


    一度に全人類の性欲が喪失したのであれば、
    まだ混乱は少なかったかもしれないが、
    それにはタウムラグ、個体差があったのだ。


    夫婦、恋人、カップル間に大きな亀裂を生じさせた。

    片方が欲求不満を募らせる事となってしまったからだ。



    臨床の期間が短すぎた。


    【副作用だ…。】


    私がそれに気がついた時には、
    更なる悪夢が人類を襲っていた。


    人類は、完全に生殖能力を喪失してしまった。


    精子、卵子、ともに人類の肉体から消失してしまったのだ。


    人類の混乱は頂点に達した。


    私は全人類の英雄から、唾棄される存在に転落した。


    人類の繁栄ではなく、破滅への引き金を引いたのは…、

    私だ。


    つづく



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    こちらより




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