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    週末は終末の予定~百鬼夜行抄 外伝 4(5)

     09, 2016 07:00



    「いや・・・先生、貴方はご存じの筈だ。隠さず全て話して下さい。」


    「・・・お話しすることは何もありません。もう、帰ってください。」


    「・・・残念ながらそうはいきません。なんせ今回は人類絶滅の危機ですから。市役所の依頼と言いましたが、勿論政府も関係しています。」


    「そ、そんな事、私には関係ありません。」


    「いや、そうはいきません。僕の電話1本で政府は多分貴方に拷問でもなんでもするでしょう。だって人類絶滅したら世論だの何だの関係なくなりますからね。」


    「そ、そんな・・・・」


    「まあ・・・落ち着いて。座って下さい。別に僕は貴方が何をしていようがそれを咎め立てたりするつもりは無いんです。」


    少々興奮気味だった田宮先生が僕の言葉の意味をどう取ればいいのか訝し気にしながらも腰を下した。


    「それで・・・今回の事件の発端を教えて頂けますか?」


    「そ、それは・・・」

    まあ、そう簡単には決心は着かないだろうな。

    ではもうひと押し。


    「先生・・・あなたの誕生日は6月6日午後6時ですよね?」


    「えっ?・・・何故時間まで?」


    おや?田宮 杏 ➡ ダミアン ➡ 映画「オーメン」 ➡ 666 から適当に言ってみたら当たったらしいぞ。


    「まあ・・・陰陽師なので、それくらいは。」


    「はあ・・・・。」


    よし、一気に攻めちゃおう。


    「多分、どなたかを殺しましたね。それが関係してるんだと思いますが、どうですか?」


    「そ、それは・・・あの・・・でも・・・・。」


    また、当たり。


    「さっきも言った様に僕は貴方の個人的な犯罪には全く興味はありません。なので、それで警察沙汰になるとかは全く無いので、真実を話して下さい。先生だって人類が滅亡して欲しいわけじゃないでしょう?」


    「そ、それは、そうです。そんな、大変なことしたい訳では・・・。」


    「では・・・話して下さい。多分僕なら善処できますよ。」


    「・・・・・はい。・・・・・・・」


    さすがに田宮先生も観念したようで、それからは素直に質問に全て答えてくれた。



    今日子が言った様に普通の人から見るとこの人は魔物だった。

    都合8人を(自分で、あるいはそう仕向けて)殺害していた。

    ただし、今回の事件については不可抗力といったところか。

    話を聞くうち「禰 莉愛」教授の話になったくだりで、学内に入った時・この研究室に入った時に感じた違和感の正体が解った。

    学内、この研究室に漂っている妖気は「禰 莉愛」の怨念だったのだ。

    なので、実害は無いのに強すぎる妖気・・・これが違和感の正体だった。


    「分かりました。先生、その禰教授の研究内容の資料とかありますか?」


    「あ、はい・・・」


    机の引き出しから1つのUSBを取り出し、僕に差し出した。


    「じゃあ・・・後は・・・ここの妖気を取り払います。それで田宮先生も少しは心安らかになられると思いますよ。・・・・・今日子、春雨を。」


    「あ、はい。」


    春雨を今日子に持たせておいて、印を結ぶ。


    「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前!!!」


    すぐさま「春雨」を抜き、空を斬る。


    ピカッ!!!

    室内に強い光が充満してさっきまで溢れかえっていた妖気が消失した。



    「・・・・これで、終わりです。じゃ、田宮先生、美於士君が戻ったらよろしく言っておいて下さい。」


    「はい・・・・あの・・・ホントに・・・私は・・・」


    「・・・さっきも言った様に人間界での出来事には僕らは干渉しません。・・・だけど・・これからは違う生き方をしていかれた方がよろしいかと・・・。それと・・・ヒソヒソ・・・」


    「あ、はい・・・。」



    研究室を出るとすぐ今日子が否やを唱えた。


    「おにま・・・ホントに黙ってるの?あのままで良いの?・・・あの人、人殺しよ。魔物なのよ。」


    「・・・まあ・・・いいさ。ホントの魔物(禰 莉愛)を彼女が殺してくれたから人類は絶滅を逃れた様なもんだから。」


    「それはそうだけど。でも・・・」


    「良いんだ・・・。毒気は抜けてるし・・・自分で自分の1番愛した人を殺したんだ。もう何をする気力も残ってないさ。僕らは警察や裁判所じゃ無いから・・・一々犯罪まで取り締まっていたらたまったもんじゃない。」


    「うん・・・まあ・・・・。」


    今日子は何となく納得出来ない様な顔をしていたが・・・。

    実は帰り際、杏ちゃん♪とこっそりデートの約束をした事を今日子は気付いていない。




    帰りがけに近くの神社で、陰陽の秘術である妖魔吸集の術を使い、近隣に蔓延るヨワヨワ妖魔どもを集めて、まとめて朱雀のエサにして今回の依頼は無事解決。

    強敵と戦わずして終わったのは(杏ちゃん♪と➡)愛でたし、愛でたし、あ、めでたし、めでたし。

    道すがら、検問所に立ち寄り市の助役さんと政府の危機管理対策室長に「禰教授の細菌」の資料を渡して、その細菌感染者には杏ちゃん♪が言っていた「○○型」の抗生物質が特効薬になるからすぐさま国民全員に渡すように助言しておいた。


    「いや~!!今回は本当に小泉先生にお助けいただいて・・・。大袈裟ではなく、人類を代表してお礼申し上げます。」


    「いや、過分な依頼金を4億も頂いてしまったもので、その分だけは働きませんと・・・」


    「あ、その後の3億はまだ入金されてませんでしたか?もしそうなら、直ちに。」


    キッ!!!っと今日子を睨んで・・・


    「あ、いえ・・・こちらの確認が未確認なだけだと。帰ったら見てみます。今回はご依頼ありがとうございました。」


    「とんでもありません。こちらこそありがとうございました。」


    深々と頭を下げる2人の依頼者に見送られながら帰路へとついた。




    「・・・・スズメ・・・てめ~、ホントに殺すぞ!・・・あと3億・・・どうした。」


    「・・・ご、ごめんなさい・・・あの・・・埼玉って事(浦和レッズ=レッドダイアモンズ)で・・・宝石屋さんに飾ってあった3億円のレッドダイアモンドが欲しくなって・・・ごめんなさ~い!!!」




    家に帰り着いたらすぐに朱雀(今日子)をタコツボに閉じ込めたのは言うまでもない。





    おしまい。

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